OLYMPUS SIX IIIA
  Zuiko F.C. 7.5cm / 3.5
     
  正確にはオリンパスクロームシックスIIIAという1951年製造のスプリングカメラ。6×6、4.5×6兼用だが、645用のマスクはついていなかった。
  ボディ上部のボタンを押すと、蛇腹が勢いよく飛び出す。仕組みを知らないとびっくりする。
  背面にはフィルム枚数を確認する小窓が二つ。ファインダーには645用の青いマスクがついていたが、66では不用なので分解してはずした。
  ボディも蛇腹も比較的きれいで、がたつきもなく、50年以上前のカメラとは思えない。
  ボディは高級感はないが、ずっしりと重く(765グラム)金属のにおいがする。
  レンズはZuiko 7.5cm。よく見ると内側にカビの跡があるが、まずまずきれい。ヘリコイドはなめらかに回る。シャッター速度は1, 2, 5, 10, 25, 50, 100, 200。セルフタイマーもついている。
  距離はフィート表示。慣れるまでに時間がかかりそう。
 

ケースにはなんと「MADE IN OCCUPIED JAPAN」の刻印。

  ケースの状態はいいが、入れると使いにくい。蛇腹をたたむとコンパクトになり、かばんにもおさまりやすい。
     

 

Yahooオークションで懐かしいカメラを見つけた。何台か出品されていたが、いちばん状態のよさそうなものにねらいを定めて落札成功。

なぜ懐かしいかというと、父が使っていたカメラだからだ。私が小さいときの写 真はすべてこのカメラで撮影されている。質屋で買ったといっていた。プリントは近所の人に頼んでベタ焼きにしてもらっていた。ときどき父に教えてもらいながら写 真を撮らせてもらった記憶がある。ASA100での露出のカンと距離感はこのカメラで身についたのだと思う。

そのうちにのカメラはあまり使わなくなり、私が分解して遊んだりしていて、最後には捨てられてしまったらしい。いま考えると残念でならない。

このカメラは大切にしたい。

試し撮りはいきなりリバーサル。12枚はあっという間に終わってしまった。現像のあがりが待ちどおしい。

(2002.04.07 むぎこがし)


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